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2023/05/01
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TVCMの成果を事前予測 D-Plannerによるクリエイティブ評価とは?

TVCMの成果を事前予測 D-Plannerによるクリエイティブ評価とは?イメージ

リーチ率が高く、認知度向上やイメージアップなどさまざまな効果が期待できるTVCM。企業として多額のコストをかけるTVCMの企画・制作にあたっては、強い想いで仕事に臨む方が多いのではないでしょうか。
一方で、放映前にTVCMの効果を定量的に検証することは困難です。より詳細な比較検討を行いたくても、勘や経験から定性的にTVCMクリエイティブの良し悪しを評価せざるを得ないケースもあるでしょう。
このような悩みを解決するのが、脳科学を活用したクラウド型サービス「D-Planner」です。D-Plannerを活用すれば、TVCMの効果検証や評価を定量的かつ低コスト・スピーディに行えるようになります。
この記事では、D-Plannerの概要や具体的な活用方法について紹介します。

1. TVCMクリエイティブの評価における課題

一般的に、TVCMの制作・放映には莫大な費用がかかります。ビジネスとして失敗できない業務であり、TVCMクリエイティブにかける強い想いを持って企画や制作に取り組んでいる方も多いでしょう。
一方で、TVCMクリエイティブが企画意図どおりに制作できているか、想定した印象を視聴者に与えられるかなど、クリエイティブの評価については課題が多いのも事実です。ここでは、TVCMクリエイティブの評価における2つの課題を紹介します。

事前の効果検証が難しく勘と経験に頼っている

TVCMが消費者に与える印象や、記憶への定着化、好感度などの効果を、事前に測定することは困難です。これらを実施するためには、仮CMを作成して事前評価を実施するなど、多くのコストや時間をかけなければなりません。
結果として、TVCM放映後の事後検証が中心となり、広告の反響要素を事前に把握できないケースも多く見られます。実際に、勘や経験によってクリエイティブを評価し、最終稿を決定している企業も多いのではないでしょうか。
しかし、勘や経験に頼った定性的な評価では、購買の後押し効果や、商品の純粋想起率がどの程度あるのかを正確に測定できません。特に、多額のコストをかけることになるTVCMの制作にあたっては、悩みの種も多くなります。

詳細な効果分析が難しい

事後調査を行ったとしても、TVCMのどのような要素が視聴者に刺さったのかなど、成果についても後付けの説明となりがちです。調査会社が実施した認知度調査を活用する場合も、定型的なデータが中心となります。自社として必要なデータを収集するためには、個別に調査を行う必要があり、コストもかかります。
TVCM放映後、次回の制作を企画するにあたっては、できる限り前回の結果を活かして検討を行うべきですが、十分なデータがないことも少なくありません。結果として「前回はうまくいった」「反響がなかった」などの定性的な印象が主となり、クリエイティブが印象を与えた具体的な要素・場面、視聴者の階層、割合などの定量的な分析に基づく改善が難しくなります。

2. D-Plannerとは?

このようなTVCMクリエイティブの評価における課題を、ニューロマーケティングの視点から解決するツールがD-Plannerです。
以下では、D-Plannerの特徴や実現できることについて紹介します。

D-Plannerとは?

D-Plannerは、NTTデータが持つ基盤技術を基に開発された、クラウド型の次世代マーケティングソリューションです。産学共創プロジェクトから生まれた脳情報予測技術「Neuro AI」により、消費者がTVCMをはじめとしたクリエイティブコンテンツを、どのように認知するかを予測・解析できます。
D-Plannerは、TVCMを含めた大量のコンテンツを学習しており、コンテンツ視聴時の脳活動を予測可能です。また、クラウドサービスとして提供されているため、クラウド上にコンテンツをアップロードするだけで、簡単かつ短時間で解析を行えます。
条件を変更して繰り返し分析するような使い方もでき、TVCMクリエイティブをあらゆる角度から定量的に評価したい場合に有効です。

D-Plannerの技術

D-Plannerは、「脳の反応パターンをAIで予測する技術」によって認知の予測・改正を実現します。
まず、脳の活動状況を測定する「機能的磁気共鳴画像化装置(fMRI)」により、サンプルとなるTVCMなどを見た際に脳がどのように反応するかを調査し、データを収集します。さらに、脳の反応パターンに応じて人が抱く感情や思い浮かべやすい言葉を記憶させます。これらのデータを学習させた人工知能に、評価の対象とするTVCMクリエイティブを読み込ませることで、人の脳がCMを見た際に認識する感情や好感度などの推測が可能です。

D-Plannerが実現できる分析

D-Plannerでは、消費者購買行動モデル(AIDMA)をカバーする「象度予測」「広告効果予測」「好感度予測」など9つの分析を実現します。ここでは、特にTVCMクリエイティブの評価に活用できる3つの分析例を紹介します。

〇好意度予測
TVCM調査会社が提供している「好感度」指標に基づき、クリエイティブがどれだけ好感を与えるかを予測します。評価においては、時系列スコアとしてCM視聴中の心情の変化を分析できるほか、瞬間ごとにダイレクトレスポンスの予測も可能です。

〇行動意向予測
TVCM調査会社が行ったアンケート調査と脳活動の相関をもとに、コンテンツの「試用」「愛用」「購買」への影響を予測します。また、時系列分析により、CMのどの箇所でどのような印象を与えるかを把握できます。

〇記憶定着度意向
TVCMのどの部分が視聴者の記憶に残りやすいかを予測し、クリエイティブと購買行動の因果関係を分析します。コンテンツの訴求したい部分が適切に消費者へ伝わるかを分析することで、クリエイティブが意図どおりに制作されているかを確認できます。

D-Plannerでは、これらの分析を性別・年齢別にセグメント分けして実施することが可能です。自社のターゲット層が抱く好感度や印象などを細かく推測できるため、より実用性の高い分析を実現できます。

低コストで詳細な分析を実現

クラウドサービスとして提供されるD-Plannerを利用すれば、低コストかつ最短40秒という短時間で、TVCMの評価を実現できます。これにより、従来では難しかったTVCMの事前効果検証や、複数案の定量的な比較などもしやすくなるでしょう。
事後調査においても、調査会社のデータとD-Plannerの分析を突き合わせることで、より多角的な評価が可能です。次回のTVCM制作にあたっての、定量的なフィードバックにも活用できます。

まとめ

この記事では、TVCMクリエイティブ制作の悩みを解決する、脳科学を活用したクラウド型サービス「D-Planner」の機能やメリットを紹介しました。D-Plannerを活用することで、被験者を集めて調査を行う必要なく、TVCMの効果検証が可能となります。マスに対してアプローチするTVCMにおいては、客観的な評価が何よりも重要です。TVCMの制作にあたって客観的な評価方法に悩まれている方は、ぜひD-Plannerの活用を検討してみてはいかがでしょうか。